会社の現預金って、いくらあればいいの?

資金繰り

預金額の目安は「月商の3ヶ月分」ってよく聞くけど、本当なの?うちは3ヶ月分もないんだけど…

事業によって入金と支払いのタイミングや条件が異なるため、「預金は月商の3ヶ月分あれば足りる」とは言い切れません。では、会社が現預金で持っておくべき金額はどのように計算すれば良いのでしょうか。

現預金は月商の3ヶ月分ではなく、総資産の30%が目安です。会社の総資産は、貸借対照表から確認できます。貸借対照表の見方と併せて確認していきましょう。

会社の総資産の30%を現預金で持っておこう

会社経営は、現預金・借入金・自己資本の割合が1/3ずつになることが理想的です。設立から間もない企業は借入金の割合が大きくなるかもしれませんが、会社の運営には一定の現預金が欠かせません。現預金は、急な支払いや投資機会に対応することができる他、リスクに対して保険的な役割を果たすこともできるからです。
経営者の中には、現預金は「月商の3ヶ月分あれば問題ない」と考えている方もいますが、業種や利益率、入金・支払い条件などは会社ごとに異なり、月商3ヶ月分を目安にしていると運転資金が不足する可能性があります。そのため、現預金は月商ではなく、総資産を元に計算するのが適切です。

なぜ30%なの?

具体的な割合は企業の業種、規模、経営状況、業界環境などによりますが、30%という割合は、「会社の急な支払いや不測の事態に対応できること」と、「効率的な資金運用ができること」の2つのバランスをとる上で一般的に適切なところとされているからです。

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ちょっと待って!会社の総資産って何?

会社の現預金は、「総資産の30%を目安にする」と言われても、総資産が何なのかわからない方のために、順を追って解説していきます。

”総資産・・会社が持っている全ての資産を合計したもの”

なお、総資産は「流動資産」「固定資産」「繰延資産」の3つから成り立っています。
”流動資産・・すぐに現金化できる資産” ※売掛金、棚卸資産など
”固定資産・・長期使用目的の資産” ※不動産、機械など
”繰延資産・・未来の経費として計上する資産” ※開発費、保険料など


「流動資産」に記載されている“現金”と“預金”を合計すれば、現預金の額を把握できます。
貸借対照表の左側「資産の部」に記載されている項目が総資産に該当し、決算報告書などから確認できます。

貸借対照表での現金預金の確認方法

総資産の30%以上を現預金として持っているかどうかは、貸借対照表に記載された現金と預金の合計から算出できます。貸借対照表の左側「資産の部」が総資産を指しているので、現金・預金の額が総資産の30%以上あれば、理想的な経営状態と言えるでしょう。

例えば、上の貸借対照表を見ると「資産の合計(左下)」が5020万円なので、会社が持つべき現金・預金の目安は1500万円です。しかし、実際は「現金及び預金」の金額が600万円になっているため、900万円足りていないことが分かります。

このように、「総資産×0.3」を計算した金額が現預金の目安になるので、貸借対照表をベースに自社に必要な金額を計算してみましょう。

まとめ

企業ごとに経営状況に違いがあるため、現預金は月商の3ヶ月分ではなく、総資産の30%を目安に持っておきましょう。預金残高が心配な方は、借入で一時的に預金額を増やすのも一つの手です。
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この記事を書いた人

まちかど社長研究員 ずーさん

380万人いると言われている日本の経営者について研究。 全国の会計士や税理士を通じ、特に従業員が5人未満で事業を営む多くの“まちかど社長”の本音や、お金の困りごとについて日々研究し、全国小さな会社の社長の知識とお金のサポートになるような新規事業開発を、日々、行っている。