補助金と助成金の違いって何?

用語説明

補助金と助成金って、よく聞く言葉だけど、何が違うの?

資金を調達するために国の制度を調べていると、補助金や助成金という言葉をよく目にしますが、似たような漢字のイメージから、両者を一緒くたに考えてしまっているのではないでしょうか?
今回は、補助金と助成金、給付金の違いについて、解説していきます。

国は、政策を推進するために、中小企業に補助金や助成金を出しています。積極的に申請し、有効活用していきましょう。

国が補助金や助成金を出すのはなぜ?

そもそも国や地方自治体が企業にお金を配付するのは何故でしょうか?
理由は、国や地方自治体が打ち出した政策を実現するためには、企業の協力が必要だからです。

例えば、DXやコロナ不況の脱却。いくら国や地方自治体がスローガンを掲げても、肝心の現場が変わらなければ政策は実現しません。

国や地方自治体は、政策を実現しようとする企業を金銭面(補助金、助成金)で支援し、政策を実現させようとします。
そのため、全ての企業が補助金や助成金を受け取ることができるわけではありません。

補助金、助成金、給付金は何が違うの?

補助金、助成金、給付金の違いを、概要から確認していきましょう。

補助金とは

補助金は、企業が補助金の応募条件にあった事業計画書を国や地方自治体に提出し、事業計画書を元に選ばれた企業のみが補助金を受け取ることができます。一般的に助成金や給付金よりも配付される金額は大きくなります。

補助金が受け取れる確率は、例えば経済産業省の事業再構築補助金の場合で、応募した企業のうち約40%程度です。

補助金は、配付される金額は大きいですが、必ず受け取ることができるお金ではないということが特徴です。

 

助成金とは

助成金は、応募条件を満たして申請をすれば、必ず配付されるお金です。金額は補助金よりも少額になりがちですが、必ずお金を受け取ることができるという面が助成金の特徴の1つです。

また助成金は、企業が「最低限こうありたい」と考えることを支援してくれる内容が多いという特徴もあります。

例えば、厚生労働省が雇用関係の助成金を実施しており、一定の転職者採用やワークライフバランスを満たす企業に対して支援を推進しています。

給付金とは

給付金も助成金と同じで、応募条件を満たせば必ずお金が給付されます。しかし、給付金の目的は政策の推進ではなく、困窮している企業や個人を助けるためのものです。

例えば、新型コロナに関する給付金や、石油・物価高騰への緊急支援給付金などがあります。これらは、国家レベルで緊急事態が起きたときのための、一時的な救済措置とも言えます。

補助金・助成金情報まとめサイトのご紹介

国の補助金、助成金に関する情報を一気に調べることができる、便利なサービスの一部を紹介したいと思います。

補助金ポータル

補助金ポータルは、民間企業による補助金等検索サービスです。
検索できる補助金の数が多いことが特徴です。補助金情報は、日々更新され続けているため最新の情報を得ることができます。

J-Net21

J-Net21は、独立行政法人が運営する、地方自治体による補助金、助成金、融資について検索することができるサービスです。補助金、助成金、融資についての説明会やセミナーやイベントを検索することができるのが特徴です。

ミラサポPlus

ミラサポPlusは、中小企業庁が運営する中小企業向け補助金・総合支援サイトです。
サイトに掲載されている補助金の概要や、必要書類を説明文と共に確認することができます。

まとめ

補助金や助成金は、国や地方自治体が掲げた政策を実現するために、企業に配付するお金です。
国の政策を実現するためにお金を配付してもらうことは良いことなので、自社にあった補助金や助成金を見つけたら、積極的に応募し活用していきましょう。

この記事を書いた人

まちかど社長研究員 ずーさん

380万人いると言われている日本の経営者について研究。 全国の会計士や税理士を通じ、特に従業員が5人未満で事業を営む多くの“まちかど社長”の本音や、お金の困りごとについて日々研究し、全国小さな会社の社長の知識とお金のサポートになるような新規事業開発を、日々、行っている。